ノーベル賞受賞作家の素顔に迫る
カズオ・イシグロの長崎
平井杏子
◆定価:1800円+税 ◆体裁 A5判並製 150ページ
◆ISBN978-4-88851-291-6 C0023
◆2018年3月発行
文学の芽を育てた歴史の町
カズオ・イシグロ氏はノーベル賞受賞記念スピーチで
「日本と長崎」を意識していると語る。
本書は長崎出身の著者が長崎との接点に迫った素顔の
カズオ・イシグロ像を描く。
2002年からカズオ・イシグロに注目した著者が、
カズオが住んでいた長崎の町はもちろん、
イギリス取材も敢行。
カズオの両親が住むギルフォードの家も訪問し詳細な話を聞いた。
◆内容(目次)
第一章 生誕の地
長崎市新中川町というカズオ・イシグロの原点
第二章 家族のこと
祖父と両親の個性的な生き方
第三章 カズオ少年の長崎 そしてイギリスへ
第四章 小説のなかの長崎と日本
1 遠い山なみの光
2 浮世の画家
第五章 〈遠い記憶〉の残響
1 日の名残り
2 充たされざる者
3 わたしたちが孤児だったころ
4 わたしを離さないで
5 忘れられた巨人
◆著者プロフィール 平井杏子(ひらい きょうこ)
長崎市生まれ。長崎東高等学校卒。エッセイスト、英文学者。
昭和女子大名誉教授。
おもな著書『アイリス・マードック』(1999年、彩流社)、
『アガサ・クリスティを訪ねる旅』(2010年、大修館書店)、
『カズオ・イシグロ―境界のない世界』(2011年、水声社)、
『ゴーストを訪ねるロンドンの旅』(2014年、大修館書店)。
共著『サミュエル・ベケットのヴィジョンと運動』(2005年、未知谷)、
『名作は隠れている』(2009年、ミネルヴァ書房)ほか。